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NHKの誤報がジビエ業界にも波紋

NHK『あさイチ』危険肉報道問題から見るジビエ闇肉の光と影

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NHKの誤報がジビエ業界にも波紋

9月27日放送のNHK情報番組『あさイチ』で紹介された西表島の「イノシシの刺身」。保健所は生肉の販売を認めていないにもかかわらず、番組内で「保健所が申請を受け付けた店舗では提供が可能」などと事実無根の報道をしたため、ネットでは非難の声が相次いだ。この一件からはジビエブームの裏側にある問題点も浮き彫りとなった。

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『ジビエ教本: 野生鳥獣の狩猟から精肉加工までの解説と調理技法』(誠文堂新光社)

 NHK『あさイチ』の「イノシシ肉」誤報問題については、ジビエ業界の内部からも怒りの声が上がっている。流通大手イオン系列のマックスバリュ九州にイノシシの肉を卸している株式会社椿説屋代表の河野広介氏が話す。

「これはどう見ても報道機関の取材不足ですね。2014年に厚生労働省で策定された『野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針について』というガイドラインには『生食用として食肉の提供は決して行わないこと』と明記されています。もっとさかのぼれば、11年にも農林水産省の『野生鳥獣被害防止マニュアル』に同様の記載がある。ジビエを扱う人間が知っておくべき基本中の基本です。それをあのNHKが知らなかったというのは、いかがなものか。イノシシの刺身を提供していた飲食店側も勉強不足です。きちんとした処理を施していれば野生鳥獣の肉も安全に食べられるのに、こういった報道のせいでイノシシやシカの肉が危険だと誤解を受けてしまうことが、本当に腹立たしいです」

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