サイゾーpremium  > 特集  > 制服の始まりは、果たして…その機能美が発展させたファッションの起源

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『ドイツ国防軍ミリタリー・ルック―野戦服・階級章から装備・小火器まで』(サンケイ新聞社出版局)

 制服の語源であるユニフォーム(uniform)は、ユニ(単一の)とフォーム(形)の合成語だ。一般社団法人「日本ユニフォーム協議会」参与の中岡誠二氏は、その意義を「一定の集団の性格を表す機能を持ち、集団内では連帯責任を高め、外的には職業や階級、役割を明示していることを目的としている」(「繊維製品 消費科学」2014年9月号より)という。つまり、画一的に定められた服装は、すべて「制服」の範囲に入ることになる。

 制服が日本に定着したのは、明治時代になってのこと。文明国の仲間入りを目指した明治政府は「服装の洋装化」を進め、1870年に陸軍と海軍が軍服を導入。翌71年には郵便夫と邏卒(警察官)、72年には鉄道員の制服が定められた。日本における制服は、「官」から始まり「民」に普及していったのである。ちなみに、女子の制服は94年に日本赤十字社が看護服を定めたのが最初で、1960年代の高度成長期に銀行やデパートなどが導入、普及していったといわれている。

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