サイゾーpremium  > 特集  > バーバリーも見切りをつけた!? ファッション業界から取り残される日本

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――こちらの記事で、意外にも高級ブランドの好調さが明らかになった。しかし、あくまで“日本を除く”アジア圏での売り上げ増加の影響で、日本は“見切られた”感が否めない。さらに、国内のファッション業界の中途半端さも見えてきて……

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バーバリー公式HPより。

 ファッション業界では今、上から海外ラグジュアリーコングロマリットが、下からは海外ファストファッションが勢力を拡大し、世界の市場に攻勢を仕掛けている。結果、現象としては価格の2極化が起きているのだが、むろん日本のファッション市場もその例外ではない。

 では、そんな海外ファッション勢力の攻勢を受けている、日本のファッション業界の現状はどうか? 経済産業省が発表している資料「ファッション業況調査及びクールジャパンのトレンド・セッティングに関する波及効果・波及経路の分析」によると、ここ十数年、日本のファッション市場はゆるやかな縮小傾向にあり、海外売り上げが全体の2割を超える日本の企業もほとんどないそうだ。前出の長沢教授によれば「アパレルとしてはユニクロ(ファーストリテイリング)が別格。そのほかに調子が良いのはクロスカンパニーのアースミュージック&エコロジーくらい」なもので、それ以外は意気消沈している状況だという。ラグジュアリーブランドというくくりでみるならば、ほとんど見る影もない。

 グローバル市場をウォッチしてきたifs未来研究所所長の川島蓉子氏は、現在の日本のファッション業界に対して、こう厳しい意見を語る。

「私が思春期を過ごした1970~80年代には、新しいものが次から次へと生まれていました。感覚的にもぶっ飛んでいたし、日本が世界に先駆けてファッションで1位になるのではないか? と思うほど、勢いがあったんです。

 ところが、そのファッションに対する挑戦的な姿勢や、クリエイティブな情熱が、90年代のバブル崩壊と共に日本から消失してしまった。正直、今の日本のファッションやアパレルはダメ。チャレンジしている様子が、まったく伝わってこないのです。

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