サイゾーpremium  > 特集2  > 多様な性を写す【中田柾志】

――パリ近郊の森で性奉仕する“元男性”や、さまざまな“性別”に分類できるタイのセクシーな女子大生にカメラを向けてきた写真家・中田柾志。それらのイメージから、世界におけるLGBTのあり方の一端が見えてくるのかもしれない。

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フランス・パリ西部の森で働く男娼を撮影した《ブローニュの森の貴婦人たち》より。

 昨今、日本において「LGBT」(セクシュアル・マイノリティ)への社会的関心が高まっている。2015年の電通調査においては日本人の7・6%がセクシュアル・マイノリティであると発表され、さらに同年末には渋谷区が同性カップルに対して結婚に相当する証明書の交付を開始したことも記憶に新しい。一方で、16年6~7月に日本労働組合総連合会が行なった「LGBTに関する職場の意識調査」では、全国20~59歳の男女1000名の52・9%がLGBTを「知らない」と回答したばかりか、35・0%は「同じ職場にいると嫌だ」と回答。多様な性への社会的関心が高まる一方で、なかなか理解されていないのも事実なのだ。では、世界においてはどうなのか? そこで今回紹介するのは、世界を股にかけて性のあり方を写真に記録する写真家、中田柾志である。

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