――「オタクがキモくてヤバい」「マツコ・デラックス絶賛グルメ全部まずい」など少ない(!?)ボキャブラリーを駆使して、世の中の流行りものにケチをつけまくる雑誌「実話BUNKAタブー」をご存じだろうか。定期的にネットで炎上するこの雑誌だが、実際に読んだことがある人はそう多くないはず。何がしたいのか、編集長に聞いてきた。
■グルメ企画は「全部まずい」が基本
【1】「芸能界グルメ王美食祭 高くてまずいB級グルメばかり!」(16年7月号)
グルメ企画は雑誌の看板。『家系ラーメンすべてまずい』『ココイチ当然全部まずい』に象徴される「全部まずい」が定番の切り口。ほか『チェーン店パスタ一番まずいのは?』や『吉野家どれがまずい?』といったB級グルメが標的にされがちだが、なかには『モスバーガー全部まずい』『神保町のカレー屋地獄巡り』などのとばっちり系もあり。勝俣州和とアンジャッシュ渡部建が選ぶ名店の味が揃った「芸能界グルメ王美食祭」のイベントリポートでは、「不快」「茶番」「粗悪」などの文言が並び、最後は丁寧に「激まず店ランキング」でダメ押し。
■ブームになれば古典にだって唾を吐く
【2】「どう考えてもつまらない化石カルチャー 落語がブームという異常」(16年8月号増刊)
流行りものには乗っかってなんぼの雑誌業界だが、あえて叩くのが「BUNKAタブー」のやり方。『スターウォーズに並ぶ頭の悪い人たち』『マンガ大賞2016のマンガがどれもつまらない』『ベビメタブームに乗っかるダサいヤツらを大研究』などなど。そして『どう考えてもつまらない化石カルチャー落語がブームという異常』特集では、「おっさんが一人で話しているだけで喜べというのも無理がある話」「落語家は無能」と言い放ち、弟子入り制度については「映像をYouTubeかなんかで見て勉強すれば事足りる」と言いたい放題。