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第1特集
タブーか聖性か?宗教とセックスのカンケイ【1】

厳格さの反動で生まれた性欲のゆくえ──聖職者の禁欲は“今は昔”? 今流行りの教義は性の解放だ!

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――宗教において、セックスはタブー視されることも少なくはない。一方で、カルト教団の中には、積極的にセックスを教義に取り入れるものも確かにある。では、宗教の教義とセックスは、どのように関連付けられ、どのように考えられるべきなのだろうか?

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ラエリアン・ムーブメントの公式HP。ビデオメッセージや関連書籍購入などの案内も用意されている。

「コンドームを忘れずに。病気が怖いから。オールウェイズ・コンドーム!」

 教祖が壇上から声高らかにそう呼びかけると、後を追うように信者たちが唱和する。

「オールウェイズ・コンドーム!」

 会場となったホテルのホールでは、ご丁寧にコンドームが売られているが、箱入りではなくてなぜか1個ごとのバラ売り。やがて始まったダンスパーティではハイテンションになった女性信者が下着姿に。さらにホテルのカラオケルームでは実際に行為に及ぶ男女も……。

 これは、カルト問題を取材し続けているフリーライターの藤倉善郎氏が、2001年にある宗教団体の合宿に潜入し、実際に目にした光景である。

 その宗教とは、フランスを発祥とする新宗教、ラエリアン・ムーブメント。日本でスキー場のそばのホテルを借り切って行われたその合宿にやってきた教祖とは、本名をクロード・ボリロンという、ムーブメントの名にもなっているラエル氏のことである。

 03年にクローン人間を誕生させたと発表して、物議を醸したラエリアン・ムーブメントは、それ以前からフリーセックスの推奨を掲げていたことからも、マスコミなどから注目されていた。

 その教義がどのようなものなのか解説する前に、藤倉氏に5泊6日の合宿に参加した体験談をもう少し詳しく語ってもらおう。

「合宿の初日には、ラエル氏から『この合宿のテーマは“遊ぶこと”。セックスというのは、パートナーを替えればいくらでも楽しめるもので、天才と呼ばれる人は何百人もの相手とセックスを楽しんでいるものです』といったレクチャーがありました。

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