サイゾーpremium  > 特集  > エンタメ  > 【R-指定】米朝落語はもはや音楽

――現在のMCバトルブームを牽引するラッパーといえば、Creepy NutsのMCとしても活躍するR-指定だ。自身のフリースタイルラップについて、テレビのインタビューでも「落語の影響を受けている」と回答していた彼に、その魅力と親和性を語ってもらった。

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MCバトルの王者として、各メディアに引っ張りだこのR-指定。(写真/Creepy Nuts Official)

――落語を聴き始めたのは、いつ頃からなんですか?

R-指定(以下、R) 最初に興味を持ったのは、高校生の頃ですね。ただ、当時はライムスターの宇多丸さんが、桂歌丸さんから名前を取ったように、自分もR-指“亭”にしようかなと思ってたくらいで。実際に聴くようになったのは19~20歳くらいですかね。その頃はまだ、古典落語の面白さはわからなくて、二代目快楽亭ブラック【註1】さんの全集を読んだのと、立川談笑さんの『シャブ浜』【註2】を聴いたのがきっかけでした。落語は伝統芸能ながら、結構過激な話もあって、「なんやこれ、面白い!」って。

――落語とラップとの共通点みたいなものは、感じました?

R まず、古典落語を改変して創作するのは、サンプリングに似ていると思いましたね。見た目が日本人離れしているブラックさんが、日本の文化を自分のテイストに書き換えているじゃないですか。日本人がラップしているのを、アメリカ人から見た時、ブラックさんが落語をやってるのと同じように見られたら面白いかな、ルーツをサンプリングして、自分の理論にしていくのがカッコいいなって思いました。

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