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第1特集
会員制情報誌の知られざる内実【1】

「選択」の年間収入は7億円超え!? 噂される宗教団体との蜜月も!? 会員制情報誌を支えるカネと人脈

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――書店には並ばず、契約している購読者にのみ送付されている「会員制情報誌」。政官財界における内部告発記事も多く、最古参である「選択」においては実に40年以上もそのスタイルを貫いてきた。一般には世に出にくい会員制情報誌のスキャンダル記事の裏には、どんな内実があるのか?

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(絵/都築 潤)

 “出版不況”が定着して久しく、有名雑誌が次々と休刊していく中、各誌の生き残りをかけた攻防は、相変わらず続いている。そんな中にあって、“書店で売られていない雑誌”など生き残れるはずがないと思うのは、当然ではないだろうか。ところが、実際に書店での販売をせずに、40年も前から着実に売り上げをキープしている雑誌があるのだ。それが、政官財界のニュースを会員向けに発信する会員制情報誌である。その代表格は、「選択」(選択出版)、「THEMIS(月刊テーミス)」(テーミス)、「FACTA(ザ・ファクタ)」(ファクタ出版)。資生堂名誉会長・福原義春氏や元首相・小泉純一郎氏らも「選択」の購読者であることを公言しているように、いずれも政官財界の読者をターゲットとして作られてきた。

「先述の3誌については、いずれも多くの企業経営者や役員、政治家、官僚らが購読しているということを大きなウリにしています。実際、企業でいえば法人単位、部署単位、役所であれば部課単位などでの定期購読契約も多く、一度契約すればやめずに取り続けるという層が多いんです。例えば『選択』なんかは、『発行部数を常に開示する』と明言していて、現在公表している発行部数は6万部。年間の講読料は1万2000円なので、無駄刷りすることもなく、単純に雑誌の販売だけで年間7億2000万円の売り上げが見込めることになる。書店で販売していても、これだけの数字が“確実に”見込める媒体は、そう多くないのでは?」(元会員制情報誌編集者)

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