――「ジャンプ」黄金期のマンガ作品は今でも人気が高く、他誌で連載されたその新続編がドラマ化されることも。しかしそんな状況に集英社も業を煮やしているという……。
(絵/小笠原徹)
各出版社では、あの手この手で良作を世に出そうと必死だが、数年前からひとつの潮流になっているのが、「週刊少年ジャンプ」(集英社)出身のマンガ家による他誌での新続編作品だ。特に黄金期と呼ばれた1985~95年頃に同誌と専属契約を結んでいたマンガ家が、契約を終了し他誌へ移る例は後を絶たない。
「ジャンプ」といえば、当時マンガ家がもっとも作品を載せたい雑誌であり、その掲載ハードルも当然高い。最近でこそ「ジャンプ」に持ち込みをかけて落とされたマンガ家が、他誌でブレイクする例もあるが、それでもいまだにその人気は別格だ。同誌の青年版「ヤングジャンプ」などでさえ、社内では格下扱いのようだ。
「『ジャンプ』作家の他誌起用だと、元『ジャンプ』編集長の堀江信彦氏が創刊した『週刊コミックバンチ』(新潮社)で、北条司氏の大ヒット作『シティーハンター』(集英社)の新続編『エンジェル・ハート』がヒットしました」(マンガ編集者)