――K-POPとは異なるアプローチで世界的にバズを引き起こしている、韓国のラップ・レーベル〈ハイライト・レコーズ〉。その所属ラッパーたちは、何を企んでいる?
(写真/田附 勝)
「잊지마(イッジマ)!」――薄暗い部屋の中、据わった目でマッコリの瓶を振り回し、韓国語で“忘れるな”と叫びまくる1本の強烈なMVが、メッセージの通り、同国のラップ・ミュージックを世界中の新しいもの好きに知らしめた。キース・エイプ「It G Ma」は今年の元旦にYouTubeにアップされるや否やバズを巻き起こし、再生回数はすでに1400万回を超えている。昨年まで韓国の地下深くに潜伏していた1993年生まれのラッパーは、今やアメリカに拠点を移し、ライブをソールドアウトさせ、このゲームの中でもっとも注目されるルーキーのひとりとなったのだ。そして、彼は近い将来、自分の下に仲間たちを呼び寄せると宣言している。果たして、コリアン・ラップ・インヴェイジョンが始まるのだろうか?