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第1特集
新国立問題で浮上した東京五輪の闇【3】

流線形のカーデザインを先取り!? 奇抜なだけじゃない! ザハ・ハディドの実力

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――イラク生まれ・英国在住の女性建築家ザハ・ハディドによる新国立競技場の設計案は、周知の通り白紙になってしまった。彼女のデザインは奇抜といわれるが、本当のところ建築家としての実力はいかほどなのか?

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ザハがデザインした建築物たち。ヘイダル・アリエフ・センター(アゼルバイジャン・バクー/12年竣工/(c)Baris Aydemir) 香港理工大学ジョッキー・クラブ・イノべーション・タワー(中国・香港/13年竣工/(c)HeyItsWilliam) ヴィトラ社消防所(ドイツ・ヴェイルアムライン/93年/(c)Wojtek Gurak) ファエノ科学センター(ドイツ・ヴォルフスブルク/05年竣工/(c)Benni W.)

 新国立競技場の騒動を機に、日本でも広くその名が知られるようになったザハ・ハディド。そのデザインは「斬新」「奇抜」と評され、2013年に公開されたカタールの「アル・ワクラ・スタジアム」のコンセプト画像は「女性器のよう」と話題にもなった。数々の国際的なコンペで勝利するものの、長らくそのプランが実現することがなかったことから「アンビルド(建てられない)の女王」という不名誉な称号まである。

「そう呼ばれたのは、もう10年以上前の話です。04年に女性初のプリツカー賞(建築界で最も権威ある賞のひとつ)を受賞してからは、約300人のスタッフを抱え、今や世界でも屈指の実力ある事務所になっています。

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