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丸屋九兵衛の音楽時事備忘録「ファンキー・ホモ・サピエンス」【26】

【Niggaz Wit Attitudes】保釈金が生んだ悪党伝説。君はNWAを知っているか?

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『Niggaz4Life』

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NWA(発売元:Priority Records)

各メンバーのソロ作や、それぞれの弟子筋アルバム、本家とそれらを収録したコンピレーションなどがたくさん出ているが、ここはやはり本家NWAの代表作で。セリフ、効果音、サンプリングした音楽要素、自作ビートを見事に一体化させたドレーのトラック上で、極悪かつコミカルなラップが開花する。西海岸ヒップホップの一大到達点。


 ワシが「What if」についてよく考えることが多いのは、SF育ちだからだろうか? というのも、SFには「もし○○が××だったら」という、違う歴史をたどった世界を描く「オルタネイト・ヒストリー」というジャンルがあるから。「アメリカ南北戦争で南軍が勝っていたら」「預言者ムハンマドがキリスト教徒になっていたら」「15世紀初頭にペストでヨーロッパ白人が絶滅していたら」などがある。

 しかしワシの場合は、これを音楽にも当てはめる。例えば、1980年代のあの日、雪が降らなかったら……つまり、「大雪で飛行機が欠航、副業のプロデュース中のジャム&ルイスがライブ会場に戻ることができず、プリンスの怒りを買ってザ・タイムから除名、プロデューサー業に本腰を入れざるを得なくなる」という事件がなかったら、果たしてジャネット・ジャクソンはスーパースターになり得たのだろうか……とか。

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