サイゾーpremium  > 特集  > エンタメ  > マツコは異端児司会者【タモリ】の後継者である
第1特集
最強の素人タモリとマツコを徹底比較!

最強の素人タモリとマツコを徹底比較! テレビ界の異端児タモリ、その後継者こそマツコ・デラックスだ!?

+お気に入りに追加

――『笑っていいとも!』(フジテレビ)終了以降、さらにサブカル色の強い冠番組を持つテレビ界の異端司会者タモリ。一方、マツコ・デラックスも、実はかなりサブカルに造詣が深い。ここではそうした彼らのパーソナリティにある共通項を見ていきつつ、次代のサブカル司会者としての可能性を探ってみたい。

1509_tamori_01.jpg
(絵/小笠原徹)

■マツコ・デラックス
マツコ・デラックスのサブカルスタイルは、好きなモノに対してはとことん詳しいタイプ。そして、その好きなモノの幅がかなり広いのが特徴だ。いい加減な発言をすると、とたんにスキを突かれる。トーク番組では、ゲストのあらゆる趣味に丁寧に食いつき、そこからまた、新たな知識を吸収する姿が垣間見られる。

■タモリ
タモリのサブカルスタイルは、独自の切り口から、深堀りしていくタイプ。また、ある事象を脱構築的に解釈する様もしばしば見受けられる。『タモリ倶楽部』(テレビ朝日)では、興味がないときは、とことん興味がなさそうにしており、それもまたタモリスタイルだ。

【共通点その1】アラサーでのデビュー、しかも当時はキワモノ扱い
■タモリ
ジャズピアニストの山下洋輔や漫画家の赤塚不二夫などの文化人に才能を見込まれ、1975年、30歳の時に芸能界入りを果たす。デビュー当初は、全裸でイグアナの形態模写を披露するなど「密室芸」と呼ばれていたが、それからわずか7年で『笑っていいとも!』(フジテレビ)に抜擢される。
■マツコ
編集者をしていたゲイ雑誌「Badi」での面白さを買われ、無名ながら、作家の中村うさぎの対談集に相手の一人として大抜擢。01年、マツコ29歳の時。これをきっかけに『5時に夢中!』(TOKYO MX)のコメンテーターに抜擢されるなど、次第にテレビへの出演も増えていく。

【共通点その2】非芸人的司会者
■タモリ
バラエティ番組の主流である芸人司会者たちのそれとは一線を画す。大物芸人の司会が、ひな壇芸人などへの「トップダウン式」だとすれば、タモリの場合は、相手の話に寄り添う「聞き芸」である。結果、作り込まれた笑いとは対極にある、即興性の強い笑いが生まれる。
■マツコ
タモリ同様、芸人的司会からは遠い。一般人(マニア)の話を面白がれるところも似ていて、『タモリ倶楽部』と、『マツコの知らない世界』は、その点において親和性が高い。「司会者=神」ではなく、その視点は常に視聴者と同じ目線にある。

【共通点その3】その芸を支えるのは圧倒的知識量
■タモリ
ジャズから料理に至るまで、興味の幅は広い。その圧倒的な知識量は、日ごとに違うゲストとトークする『いいとも』のテレフォンショッキングや、マニアックな題材を扱う『タモリ倶楽部』などでいかんなく発揮されてきた。マツコとの共通の趣味は「土地」の話題。
■マツコ
地名や都市開発など「土地」に関心が高い。よく自身のことを「無趣味」と言うが、都市開発ウォッチャー目線で話し出すと、もはやマニア以外の何者でもない。タモリがアイドルに興味を示さないのとは対照的に、マツコは「ハロー!プロジェクト」の熱心なファンである。


「テレビがつまらない」と言われるようになって久しい。人気番組の後追い企画の増殖、凡庸なコメントだらけの食レポ、内輪ウケ感の強いトーク、自主規制ばかりで当たり障りのない番組……。テレビにはこれらが常態化したバラエティ番組があふれ、ネットでは日々、視聴率低下のニュースが報じられ、あまつさえテレビの終焉までもが語られる。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...
この記事を購入※この記事だけを読みたい場合、noteから購入できます。

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2024年11月号

サヨクおじさんが物申す 腐敗大国ニッポンの最新論点

NEWS SOURCE

サイゾーパブリシティ