――神戸連続児童殺傷事件の犯人による『絶歌』。幻冬舎の見城徹社長が、同作出版に際して暗躍していたことが露呈し、すっかり業界フィクサーの名を戴冠してしまっている。
(絵/小笠原徹)
97年に日本を震撼させた「神戸連続児童殺傷事件」。あれから18年を経た今年6月、少年院を退院し社会生活を送っていた「酒鬼薔薇聖斗」こと元少年Aが、事件について綴った手記『絶歌』を突如発表し、目下世間を騒がせている。
刊行されるやいなや、版元の太田出版に批判が集中しネットは大炎上。大きな不買キャンペーンにまで発展した。しかし炎上商法さながら、『絶歌』はベストセラーになり、初版10万部に加え5万部の増刷も発表された。もちろん週刊誌をはじめ、マスコミで大きく取り上げられたことの影響も大きい。