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丸屋九兵衛の音楽時事備忘録「ファンキー・ホモ・サピエンス」【23】

激動の20世紀欧州史と復活したディスコ王の歩み

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『Déjà Vu』

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ジョルジオ・モロダー(販売元:ソニー・ミュージック)

ダフト・パンクの曲“Giorgio by Moroder”で再浮上を果たしたモロダー。85年にリリースした2枚以来30年ぶり、満を持して放つリーダー作は6月発売。ユーロピアンな旋律が際立つEDM路線あり、カイリー・ミノーグが歌う美麗R&Bあり。ほかに、ケリスやチャーリーXCXも参加……とやっぱり越境三昧! 楽しみだ。


 過日、ジョージ・クリントン来日中のインストア・イベントにて、当のクリントン師匠とトークする機会があった。その模様は近日中に動画サイトにアップする予定だが……師匠と話すうちにワシの心に去来していたのは、往年のカサブランカ・レコーズの偉大さ、だった。同レーベルの援護がなかったら、クリントン率いるPファンク軍団も鳴かず飛ばずのままだったかもしれないから。

 70年代の同レーベルの看板アーティストといえば、そのPファンク軍団のパーラメントをはじめ、そしてキッス、ヴィレッジ・ピープル、ドナ・サマーなどが挙げられる。どれもこれも絶妙にうさん臭い。その中でイロモノっぽさが最も薄いのはドナ・サマー(故人)だろうか。とはいえ、自身はアメリカ黒人なのにミュンヘン・ディスコの歌姫として有名なのだから、十分ケッタイである。

 そう、ミュンヘン・ディスコ。ソウル/R&B色が薄い、70年代後半のドイツ産ディスコ音楽である。そもそもディスコは毀誉褒貶が激しいジャンルだが、中でも――メタル界におけるLAメタルのように――「時代の徒花」と白眼視されてきたのがミュンヘンものだ。

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