サイゾーpremium  > 連載  > 彼女の耳の穴  > 『彼女の耳の穴』/斉藤由貴
1506_mimi_01.jpg
(写真/三浦太輔・go relax E more)

Touching song

1506_mimi_04.jpg

谷山浩子
『SEAGULL』
1983年に発売されたアルバム『たんぽぽサラダ』に収録された1曲。円を描いて空を羽ばたくカモメと、何もできない自分との対比を歌う。


 初めて買ったレコードは、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」でした。小学校2年生のときかな? 小さい頃から「不思議の国のアリス」とかちょっとシュールで非現実的な物語が好きだったから、「くるみ割り人形」の幻想的な世界にハマって……あと、指揮者のカラヤンがカッコ良かったんです(笑)。結構おじさん好きだったんですよね。だから、当時のアイドルにはそれほど興味がなかったというか、歌番組を見て誰かに夢中になったりしなかったし、歌謡曲のコンサートに行った記憶もないんです。ただ、私には3歳上の兄がいて、その兄が中学に上がった頃から、プログレに凝り始めるんです。ピンク・フロイドとかキング・クリムゾン、あとエマーソン・レイク・アンド・パーマーとか。その影響を受けて私もそのへんを聴いたり……いま思い出したけど、中学生の頃の下敷きには、ジャパンのデヴィッド・シルヴィアンの切り抜きを入れていましたね(笑)。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2024年11月号

サヨクおじさんが物申す 腐敗大国ニッポンの最新論点

NEWS SOURCE

サイゾーパブリシティ