――他地域への移動が少ない分、常識に縛られたおカタい土地柄であるという北陸地方。人気ハメ撮りAV監督や風俗の専門家たちが語るエロの未来は案外暗い模様。しかし、彼の地に住まうエロ男子にとっては、東京に出やすくなる分オイシイことも増えそうで……。
[開通プラス度数 +40%]
おカタい風俗不毛地帯だからこそ眠れる変態男子たちには爆発の好機かも!?
『不毛地帯 (第1巻)』(新潮文庫)
さてお次は、男性として気になる下半身事情の行く末。すなわちアダルトビデオ(以下、AV)や風俗業界の今後だ。北陸新幹線の開通で、男女の"開通"機会はどーなる!?
まずは、全国のテレクラを巡りながら素人ハメ撮り作品を撮り続け、東京から札幌までの道中でゲットした女性の数を競い合う男たちの姿を描いたドキュメンタリー映画『劇場版テレクラキャノンボール2013』もロングラン上映中のAV監督・カンパニー松尾氏に、AV業界における北陸の位置づけを聞いた。
「北陸は、実はAVにとって鬼門なんです。僕はこの業界に28年いますけど、撮影で北陸に行った回数は2回ほど。雑誌やネットで素人を募集しても応募は壊滅的だし、北陸出身のAV女優も皆無に等しい。特に富山はお堅い、保守的な地域として業界でも有名です」(松尾氏)
いきなり先行き不安なコメントをいただいてしまったが、確かに富山県は貯蓄率や持ち家率が高く大家族も多い傾向があり、共働き率も高い。要は堅実な県民性で、地域コミュニティもしっかりしているわけだが、その半面、常識や慣例に縛られていて世間からはみ出すことを嫌う。そんな土地柄のようだ。
他方、「北陸でAV」といえば、石川県には北都(現CA)グループの拠点がある。同グループは、AKB48とも提携する大手ECサイト「DMM」を運営するほか、MOODYZやエスワンなど有力AVメーカーを傘下に置く国内最大のAV企業グループだ。石川県加賀市には巨大な工場があり、そこで日々大量のAVが生産され、全国に流通している。当然、それが地元の雇用を支えてもいる。
「CA系のメーカーの人に聞いた話だと、CAから『在庫が何千枚余っているので処分代がいくらかかる』みたいな連絡がたまにあるんだとか。本当にそんな大量の在庫があるのか確かめに現地に乗り込んだら、倉庫に山積みしてあったって(笑)」
AVメーカーにとっては、北陸新幹線の開通で在庫確認がしやすくなるかも。しかしながら、そんな「AV村」を擁する北陸が、AV不毛の地というのも皮肉な話である。象徴的なのが、松尾氏の『テレキャノ』が、北陸では上映されていないことだ。
「いま『テレキャノ』の上映で全国を回ってるんですけど、北陸からの上映依頼は一切ないですね(笑)。やっぱり、少なくとも表向きはエロを排する傾向が強いのかもしれない。そういう地域性が、交通の便が悪かったこともあって守られてきたんでしょうね。北陸新幹線によってその殻が破られれば、ようやく北陸がエロに目覚めるかもしれない」(松尾氏)