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第1特集
イスラム過激派の文化的背景【3】

フランスの移民たちが訴える 芸術よりも社会の見直しを 改善なき移民たちの現状

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――「シャルリー・エブド」襲撃事件の犯人(アルジェリア系フランス人)然り、"首斬り執行人"ジハーディ・ジョン(エジプト系イギリス人)然り、「イスラム国」の構成員にはヨーロッパのイスラム系移民が多数参加していると見られている。彼らは移住先の国での扱われ方や生活に不満を持ち、"革命"に賛同する若者たちだ。

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移民と現代フランス―フランスは「住めば都」か (集英社新書)

 12年前にフランスに移住したイスラム教徒であるチュニジア人男性は、移民たちの現状をこう吐露する。

「チュニジアの第2言語はフランス語です。そこで私は、母国で大学を卒業した後、フランスの大学院で博士号を取得したのですが……いくら言葉に不自由がなく、フランスの博士号を持っていたからといって、就職は容易ではありませんでした。特に、私が大学院を卒業した頃は、フランス人の失業率、特に若者の失業率が深刻な社会問題となっていた時期です。チュニジア人である私がやっと得られた仕事は、スーパーの品出しでした。

 日夜働いても大した賃金にはならず、フランス人の妻の収入に支えられる生活には、男としてのプライドも傷つけられましたよ。それでも、自分は博士号を取っていた分、同胞に比べればマシなほうだったのでしょう」

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