サイゾーpremium  > 連載  > 小原真史の「写真時評 ~モンタージュ 過去×現在~」  > 写真時評~モンタージュ 現在×過去~【35】
連載
写真時評~モンタージュ 現在×過去~

アメリカの〈核家族〉(中)

+お気に入りに追加
1503_ph_01.jpg
「The Family of Man(人間家族)展」カタログ(Maco Magazine)より。 左:ベチュアナランド(ボツワナの旧称)/ナット・ファーブマン  右:アメリカ/ニーナ・リーン

 かつてエドワード・スタイケンが「人間家族(The Family of Man)展」で提示した人種や宗教、階級を超えた融和は、「強国」の論理が産んだ「イスラム国」関連のニュースが連日報道される今日、楽天的な夢想のように見えてしまう。

 1955年にニューヨーク近代美術館で開催された「人間家族展」はUSIA(United States Information Agency)の管理下で日本を含めた世界各国を巡回した。同じく55年から翌年にかけて、「原子力平和利用博覧会」がUSIS(United States Information Service)と新聞社などの共催によって日本の主要都市を巡回している。USISは53年に国務省から独立したUSISの各国出先機関で、前者は「米国広報文化交流局」、後者は「米国広報文化交流庁」と訳されることが多い。元の英語にあったはずの「情報」という言葉の代わりに、「文化交流」という訳語が付与されているのだが、こうした意訳によって捨象された「情報」の操作、つまり諜報や対外宣伝こそがこれらの機関の中心的な活動なのであった。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2025年5月号

新・ニッポンの論点

新・ニッポンの論点

NEWS SOURCE

インタビュー

連載

    • 【マルサの女】名取くるみ
    • 【笹 公人×江森康之】念力事報
    • 【ドクター苫米地】僕たちは洗脳されてるんですか?
    • 【丸屋九兵衛】バンギン・ホモ・サピエンス
    • 【井川意高】天上夜想曲
    • 【神保哲生×宮台真司】マル激 TALK ON DEMAND
    • 【萱野稔人】超・人間学
    • 【韮原祐介】匠たちの育成哲学
    • 【辛酸なめ子】佳子様偏愛採取録
    • 【AmamiyaMaako】スタジオはいります
    • 【Lee Seou】八面玲瓏として輝く物言う花
    • 【町山智浩】映画でわかるアメリカがわかる
    • 【雪村花鈴&山田かな】CYZOデジタル写真集シリーズ
    • 【花くまゆうさく】カストリ漫報
サイゾーパブリシティ