サイゾーpremium  > 特集2  > 【若貴ブーム】以来の盛り上がり!その実情と課題
第2特集
大相撲人気復活の裏事情【1】

"若貴ブーム"以来の盛り上がり! 女子が群がる大相撲"人気復活とカネ"の裏

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――いま、大相撲の興行が好調だ。圧倒的な強さを誇る白鵬、イケメン力士としてメディアにも取り上げられる遠藤、そしてニューフェイス逸ノ城などの活躍で、女性ファンも獲得し、「大相撲人気復活」といっていい状況にある。2000年代に入ってからも暴行事件や八百長騒動など数々の不祥事がありながら、現状に至るまでの人気を復活させることができたのはなぜなのか?女子人気からカネ事情まで、この事象の背景を探る。

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『相撲観戦入門 2015 相撲観戦の楽しさ倍増!』(ベースボール・マガジン社)

 2014年は、大相撲人気が再燃した年だった。秋場所では、全15日間中14日の満員御礼を達成。これは若貴ブームに沸いた1996年以来18年ぶりの記録だという。大学時代、アマチュア横綱・国体横綱として鳴らし、甘いマスクのイケメンぶりでも人気な遠藤や、朝青龍をして「このガキ、横綱になる!」と言わしめた強さを誇るモンゴル出身の逸ノ城などのスター力士も誕生し、好調な興行成績を保っている。日刊スポーツ(14年1月23日付)の報道によると、遠藤は新入幕から3場所目で懸賞(勝った力士に与えられる金銭)本数が104本(約570万円相当)となった。若乃花、貴乃花でも懸賞が100本を超えたのは5場所目だったというから、現在のフィーバーぶりがうかがえる。「週刊少年ジャンプ」(集英社)でも、高校相撲を題材にした『火ノ丸相撲』(14年26号~)が人気を博しており、雑誌等での相撲人気に関する特集も多数組まれている。

 しかし、この数年を振り返ってみると、角界は度重なる不祥事を起こし、世間を騒がせてきた過去がある。07年、時津風部屋に入門していた当時17歳の少年が親方や先輩力士から暴力を加えられて死亡するという痛ましい事件が発生した。10年には、琴光喜や大嶽親方(元関脇・貴闘力)などが野球賭博に関与していた問題が発覚。これに絡んで暴力団との関係もクローズアップされるに至り、大問題に発展した。さらにその捜査から芋づる式に、八百長に関するメールのやりとりが力士のケータイから発覚。次ページで詳述するが、最終的には25人の力士や親方が解雇や引退に追い込まれた。もともとそれ以前、07年にノンフィクションライターの武田賴政氏が「週刊現代」(講談社)誌上で朝青龍の八百長を告発するキャンペーンを展開。日本相撲協会(以下、協会)側は武田氏と講談社を相手取り訴訟を起こして全面否定、結果、4000万円を超える損害賠償支払い判決が下されたが、この八百長メール事件で「結局八百長はあったということではないか」と協会に対して再び疑惑の目が向けられた。

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