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佐々木俊尚の「ITインサイド・レポート」 第80回

ピザのトッピング何にする?人の意識から「暗黙」の選択をピックアップする技術

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進化の歩みを止めないIT業界。日々新しい情報が世間を賑わしてはいても、そのニュースの裏にある真の状況まで見通すのは、なかなか難しいものである――。業界を知り尽くしたジャーナリストの目から、最先端IT事情を深読み・裏読み!

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『ピッツァ プロが教えるテクニック』(柴田書店編)

 物も多ければ情報も多い、何をどう選択するか、常々迷わされているのが現代人の毎日の生活だ。ではその選択に際して、無意識に「選びたい」と思っているものがあり、それをテクノロジーが見つけ出してくれるとしたら……? 今回は、そんな新しいサービスについて考える。

 ピザハットが最近、イギリスの店舗で興味深い実験を始めている。オンラインで宅配ピザを注文する際に、潜在意識を利用してトッピングを選ぶことができるというものだ。タブレットで注文用のアプリを開くと、オプションのトッピングが20種類表示される。画面上でこれらを見ると、「どのぐらいひとつのトッピングを長く見たか」「何度も見直したか」という眼球の動きをカメラで認識し、潜在意識の下でどのトッピングを客が好んでいるかを察知するというものだ。
 
 20種類のトッピングをもとに注文するピザの組み合わせは、5000種類近くにもなるという。これだけ選択肢が多いと、客のほうは選ぶのがたいへん難しい。メニューを眺めて「うーん」とうなって考え込んでしまう人もけっこう多いだろう。そういう時に、この「潜在意識オーダー」だと自分で決める必要なく、おそらく自分が好むであろう組み合わせを自動的に選んでくれるというわけだ。
 
 このシステムは、スウェーデンで瞳孔トラッキングの技術を開発しているトビイ社が6カ月かけて作り上げたという。ピザハット社の広報はワシントンポスト紙の取材に「メニューから何を選んだらいいのかわからず、注文に時間をかけてしまう問題を解消し、その余計な時間を食べることに振り向けられる」とコメントしている。イギリス全土の300カ所で実験しており、いずれはアメリカや日本でもスタートするかもしれない。

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