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第1特集
記者が語る新聞ギョーカイの人々【1】

朝日の年収は産経・毎日の倍の1000万円!記者が語る新聞ギョーカイの人々

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――従軍慰安婦、吉田調書報道で評判は地に堕ちながら、それでも新聞記者が口をそろえて朝日に転職したいと語るのはなぜなのか?“クオリティ・ペイパー”のブランド?1000万の年収?新聞記者がこっそり教える、朝日、読売、日経、毎日、産経”5大紙”のウラの顔!

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『新聞記者 司馬遼太郎』(文春文庫)

 従軍慰安婦問題に吉田調書問題と不祥事が立て続けに起き、他紙や週刊誌に叩かれまくっている朝日新聞。いったいどんな記者が記事を作っているの? と思っている読者も多いのではないだろうか。

 朝日の記者といえば今年4月、「新入社員に東大卒がひとりもいなかった」というJ-CASTニュースの報道が話題となった。新聞業界では、朝日といえば東大。実際、20~30年前は記者の3分の1が東大卒ということもあったという。一連の不祥事で12月に退任することを表明した現社長の木村伊量氏は早大政治経済学部卒だが、”安倍叩き”の急先鋒としても知られた元朝日新聞主筆のジャーナリスト若宮啓文氏は、東大法学部出身。3代前に社長を務めた故松下宗之からさかのぼること前4代はすべて東大(旧東京帝大含む)出身者が社長を務めている。

「新聞社の入社試験は倍率数十倍、下手すれば100倍ともいわれますが、その中でも朝日は、東大早慶をはじめとした高学歴学生がこぞって受ける”難関企業”のひとつ。実際、頭の回転が速く優秀な記者が多いと思いますが、そのせいかどこよりもプライドが高くて態度がデカい印象がある」

「夜、各社の記者と張番してて、取材対象者も現れずヒマだから『メシでも買ってきましょうかね~』なんてダベってても、なんか朝日の記者だけはその輪に入ってこないんですよね。他紙の記者をあんま相手にしてないというか……」

「朝日の記者は『取材してやってる』という態度で来るので腹が立つ、という話を、たまに取材相手から聞きますねえ」

 こうした声は、複数の他紙記者から聞かれた。その慢心から一連の誤報騒動が起きたのだろうか……?

 しかし、当の朝日記者は次のように説明する。

「街頭演説をしている橋下徹・大阪市長に近づこうとしてスタッフに止められ、『俺を誰様だと思っている。朝日新聞の政治部の記者だぞ』と叫んだ記者がいるという報道が昨年ありましたが、そういう横柄な記者がいるのも事実。でもそういうのは、40代以上の上の世代じゃないかなあ。若い記者の中に、そこまで露骨なのはあまりいないですよ」

 さらに、「東大卒の新入社員ゼロ」について、別の朝日記者はこう語る。

「『東大生から朝日は見放された』なんて報じられましたが、『朝日だから』というよりも、もはや新聞業界全体が”沈みゆく船”として敬遠されているということでしょう。その象徴としての朝日東大ゼロなわけで。うちも、若い記者は『この先どうなるのか』という危機意識はみな持っていると思います」

 確かに業界全体で見れば、2000年に5370万部(1世帯当たり1・13部)あった新聞発行部数は、13年には4699万部(1世帯当たり0・86部)、広告費は、00年に1兆2474億円だったのが、13年には6170億円(日本新聞協会調べ)へと半減している。そんな新聞業界で奮闘する記者たちは、日々何を思い、記者稼業に勤しんでいるのか。朝日を含む、読売、日経、産経、毎日の”5大紙”記者に会い、そのホンネを聞いてみよう。

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