偽物に先を越され急がば回れ商法始動
番組開始早々、「テラハで流れている音楽がおしゃれと話題に!」とネットで取り上げられると、『TERRACE HOUSE Covers~BOYS×GIRLS LOVE somebody Songs~』なる海賊盤が登場。「テラハのコンピ聴いてる私、おしゃれ!」と勘違いしていたのも束の間、すべてカバーソングで構成されたパチモンでした。
ワーナーミュージックからリリースされた、テラハの“恋愛”をテーマにしたコンピ『TERRACE HOUSE TUNES - We were once in love』。こちらは本物。
2012年10月に放送を開始した『テラスハウス』(フジテレビ)が、数々のゴシップを提供しつつ、去る9月29日に最終回を迎えた。同番組は、神奈川県・鎌倉にそびえる一軒家を舞台に、見知らぬ男女が共同生活を通し、そこから生まれる恋愛模様や人間関係を描いたリアリティショーとして世間の注目を集めた。その関心は、現代の若者のリアルな生活を映し出すコンセプトだけではなく、参加メンバーの動向にも注がれた。番組開始当初には、恋愛禁止がルールである国民的アイドルグループ、AKB48のメンバーの北原里英が出演し、異性を交えた共同生活を送るということで物議を醸したことも記憶に新しい。加えて、グラビアアイドルとして活躍する筧美和子をはじめ、モデルの今井華など、同番組への出演をきっかけに活躍の場を広げていったメンバーが多く存在し、ネクストブレイカーの輩出にも大きく貢献。
その一方で今年3月、「台本は一切ありません」と謳っているはずの番組に、「スタッフの指示で告白やキスを実行すれば”特別報酬”が支払われる」といった”ヤラセ疑惑”【1】を「FLASH」(光文社)にすっぱ抜かれた。さらに5月には「週刊文春」(文藝春秋)が同番組の制作スタッフによる出演者へのセクハラ・パワハラがあったことを掲載。続けざまのスキャンダルにより、テラハはイメージダウンを免れない状態に陥った。
『テラスハウス』12年10月から今年9月までフジテレビで放送されたリアリティ番組。今年初頭から番組内のノンリアルっぷりが次々と暴露され、番組は終了。
視聴者からの心配の声をよそに、8月には番組終了のアナウンスがなされたテラハだが、「やはりセクハラが原因か」との声も上がり、数々の失態が続くフジテレビの意識を問う関係者も少なくない。
「テラスハウスのメンバーは、お笑い芸人や俳優の卵、レコード会社スタッフなど、さまざまな男女が参加していましたが、彼らの”テラハ外”の映像を織り交ぜるのも番組の見どころのひとつでした。ですが、明らかに撮影不可のシチュエーションにも入り込み、『(番組では)使いませんから』と言いながらカメラを回し続けていたようです。面白い画が撮れるかもしれない、ということでしょうが、そういったフジテレビのスタンスには相変わらず節度がないと話題でした」(メディア関係者)