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レギュラー番組13本!もはや一発屋にはとどまらない“薄利多売”有吉弘行の処世術

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『オレは絶対性格悪くない! 』(太田出版)

 レギュラー番組は13本、そのうち冠番組が10本と、もはや、バラエティ番組に欠かすことのできないタレント・有吉弘行。毒舌を武器に再ブレイクを果たしたのも今は昔、芸能界を代表するメインMCとして、数々の番組にひっぱりだこだ。

 ということは、さぞ、いいギャラを貰っているんだろう……と下衆な勘ぐりをしてしまうのが、庶民の卑しいところ。週刊誌をはじめとする芸能マスコミ各誌でも、有吉のギャラを巡っては数多くの推測が行われてきた。

 なかでも話題になったのが、2012年の夕刊ゲンダイによる「年収5億円」報道。広告代理店のギャラ目安表から1本あたり150万円と、年間720本のテレビ出演とを掛けあわせて単純計算するとおよそ10億円。うち、事務所の取り分などを引いた額からその年収を5億円と推計している。う~ん、やっぱり売れっ子芸能人のギャラはすごい! と思わず納得しそうになるも、

「5億円なんてあるわけねぇだろ! 糞ゲンダイ!!!」

 と、本人が激怒しながらラジオで全否定(「J-CASTニュース」http://www.j-cast.com/2012/10/24151297.html)。また、『女性自身』によって『有吉AKB共和国』の1本のギャラが「60万円」という報道がなされた時は「こんなもんね、テレビ関係者じゃなくてもわかりますよ、嘘だろって」と、これもラジオ番組で否定している。

 では、いったい本当の「有吉のギャラ」はいくらなのか? あるテレビ関係者が口を開く。

「かつてに比べてタレントのギャラは安くなっていますが、それでもゴールデンタイムのメイン司会者であれば、1本200万円を取るタレントも珍しくありません。しかし、有吉さんの場合は、どの番組とはいえませんが、高くても一本130万円程度。中には、その半分以下で受けているような仕事もあるようです。これは、その局で複数の番組に出ていることから、低めの出演料でお願いします、という形でオファーされたもの。本人も、猿岩石で一発屋としてブレイクしてから、一時期は全く仕事が来ない時期を経験しているので、”稼げる時に稼いでおく”というスタイルを徹底しているようです」

 あるインタビューで、「仕事とは?」と聞かれ、「仕事は……生きるために、金のために、やらなきゃしょうがないですよね」(「マイナビ2015」http://job.mynavi.jp/conts/2015/special/interview/)と語っている有吉。自らを"安売り"してでも、テレビに出まくるその姿勢は、かつてほど予算がなくなったバラエティ番組のニーズにマッチ。その使い勝手のよさによって10本以上ものレギュラー番組を積み上げてきたのだ。しかし、レギュラー番組が増え、その多忙さに拍車がかかることによって、有吉の仕事に対して疑問の声もあげられているようだ。

「実は現場からはブーイングも上がっているんです。メイン司会者という立場であるのに、番組内のVTRに興味がないとスイッチを切ったように無表情になってしまい、スタッフに対してネタではなく『オレに何を言わせたいわけ?』と発言しています。ゲストのタレントがいれば、気遣いとしてニコニコと笑いながら見ているんですが、ゲストが後輩の芸人などの場合、露骨につまらなさが顔に出ています」

 ここまで多数のレギュラー番組を持っていると、すべての番組に対して全力投球をすることはできない。有吉は、仕事中でもon/offを駆使するという「仕事術」を身につけることで、その多忙なスケジュールをこなしているようだ。もちろん、その結果がよければ、どんな仕事スタイルでも問題ないはず。ところが……

「有吉さん自身も問題だと感じているようなんですが、かつて有吉さんの代名詞だった毒舌は、ほかのメイン司会者がいるから言えていたこと。今は自らがメイン司会者になってしまい、昔のように勝手気ままな毒舌を言えなくなってしまっているんです。そのせいか、『マツコ&有吉の怒り新党』(テレビ朝日系)や『有吉反省会』(日本テレビ系)は2桁代の視聴率を維持していますが、『櫻井有吉アブナイ夜会』(TBS系)は一桁台、深夜の『有吉AKB共和国』(TBS系)は1%にも満たない視聴率です。決して、数字が取れて費用対効果がいいタレントというわけではないんです」

 薄利多売で、その結果も数字の上では決して上々とは言いがたい有吉のお仕事。となれば、この「有吉バブル」もそう遠くない日に弾けることになるのでは?

「きっと、有吉さん自身、ブレイクの経験があるのでいつか飽きられてしまうことはわかっているんでしょう。だからこその"稼げる時に稼いでおく"なんです」

 いつか来るその時に向けた心の準備はできているようだ。もはや、有吉の視線は、どのように「勝ち逃げ」をするのかに向けられているのだろうか?


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