――若手女流詩人が読み解くアイドルたちのコトバ
『クイック・ジャパン 112』(太田出版)
モノノフさんはアイドルだ
――高城れに(ももいろクローバーZ)
ももクロを知ったのは5年前、受験に悩む高校生の頃だった。ラジオ番組に登場した彼女たちはパワーに溢れていて、弱っていた気持ちが奮い立たされた。年下のアイドルに勇気づけられた初めての体験だった。「感電少女」こと高城れに(紫担当)は激しいダンスと笑窪が魅力。幽体離脱ができる、ライブ前に周辺を散策し「(会場と)仲良くなる」という不思議な特技(?)も。
彼女は「自分自身が幸せじゃないと、人を幸せにはできない」「アイドル=笑顔」と言い切る。自分を励ましてくれるモノノフ(熱心なももクロファン)は彼女にとって「アイドル」なのだ。放たれた稲妻は走り続ける。「将来の自分のためにも、今は笑っていよう」と話す彼女の「今」から目が離せない。