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第2特集
宝塚歌劇団【裏】100年史【1】

【元月組男役三番手・遼河はるひ】退団後の活動をも左右する“元宝塚”ブランドと本音

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――昨年、元タカラジェンヌとしては“異例”の人力舎所属タレントとして話題になった遼河はるひ。今でこそ、その天然っぷりを発揮し、親しみやすいキャラクターの彼女だが、現役時代は宝塚史上最高倍率の難関をくぐり抜け、月組の男役三番手として、スター路線で活躍する注目女優のひとりだった。そんな彼女が、トップの座を前になぜ潔くバラエティに転身したのか──。今年5月に退団する花組トップスター・蘭寿とむらを同期に持つ彼女が、今だからこそ言える、本音とは?

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(写真/後藤秀二)

──遼河さんは、アンタッチャブルをはじめ、お笑いタレントを多数抱えている「プロダクション人力舎」の所属ですよね。宝塚OGの多くは女優として活動されますが、正直……不利なんじゃないですか?

遼河はるひ(以下、遼河) いやいや、私はバラエティがやりたかったんです(笑)。宝塚の人って、基本的にトークの苦手な人が多いんですが、宝塚のCS番組『タカラヅカ・スカイ・ステージ』に出た時、自分の性格は、バラエティが向いていると気がついて。人力舎の方とはご縁があって、お世話になることになりました。

──とはいえ、遼河さんも現役時代は“スター路線”に乗っていらっしゃったわけですし、もっと続けておけばよかったとは?

遼河 全然思わないです(笑)。トップにまでなってしまうと、いろいろとできない発言や振る舞いがありますから。実は在籍中から、バラエティに進むことを考えると、辞める年齢的(当時34歳)にも、扱われ方としても、「三番手がちょうどいいポジションだな」って考えていました。

──バラエティに向けて、戦略を(笑)。でも、舞台のオファーも多いですよね?

遼河 舞台のオファーはありましたけど、退団から1年間は断っていました。女優を続けたいなら、宝塚を辞めなくてもいいわけで……舞台に関しては、在団中にやりたいことをやり尽くしたと思っています。

──ちなみに、その1年間は何を?

遼河 男役をやっていると「男が抜けるまで1年かかる」とよく言われていたので、女に戻るためのリハビリを(笑)。資格を取ったり、人付き合いを優先したり。その時に、「私、働いてないとダメなんだな」ということにも気がついたんですよ。宝塚時代は毎月必ず仕事があって、お給料をもらえていましたけど、退団後はどうなるかわからない。仕事がないって、怖いんだなと思いました。

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