――日本産ヒップホップのパーティを英国生まれの留学生がレポート!
渋谷のWWWで行われた「As ONE」終了後の様子。決勝戦で敗れたHIDADDYさんは悔しそうでした。
僕の名前はハサウェイ譲治。平成2年生まれ。ロンドン出身のガイジンで、身長196センチ。東京の某大学の研究生なのですが、iPod内の音楽は大体、日本語ラップ。YouTubeで観る動画は大体、日本語ラップのPVかMCバトル。週末の深夜に遊びに行くのは大体、日本語ラップのパーティ。そう、日本のヒップホップ文化にどっぷり浸かっているのです。
そもそもは、ロンドンの高校に通っているときに日本人留学生が日本語ラップのMP3をごっそりくれたのがきっかけです。特にキングギドラの公開処刑におけるZEEBRAさんのリリックに、得も言われぬカッコよさを感じたんです。まあ、まだ日本語を習得する前でしたので、「Hey Yo!」「ビッチ」以外はほぼ聴き取れなかったのですが。
以来、ネットで関連音源を渉猟するようになりまして、日本人ラッパーが即興でディスり合うMCバトルの動画にも出会いました。その頃には日本語を学び始めていましたが、高度な言葉遊びをするMCたちにいたく興奮し、日本語ラップが第二言語の学習ツールになったのです。無味乾燥な教材はゴミ箱に捨て、バトルのごとく既習の単語と同じ韻の言葉を探したり、連想される新しい表現を覚えたりしました。