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サイゾー的タブー破りの雑誌ガイド【3】

【写真家/沢渡 朔】AV女優のヌードが撮れる「アサヒカメラ」の凄さを語る

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──雑誌のグラビア・ページで数々の女優やアイドル、女性タレントの姿を生々しくカメラで切り取ってきた写真家・沢渡朔。近年の雑誌グラビアはAKB48に占領されていた感があるが、彼は今、どんな雑誌に惹かれているのか?

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(写真/細倉真弓)

沢渡 朔(さわたり・はじめ)
1940年生まれ。日本大学芸術学部在学中から雑誌で写真作品を発表。66年にフリーになってからファッション、女性グラビアの分野で活躍してきた。写真集に『少女アリス』(河出書房新社)、『ナディア』(朝日ソノラマ)などがある。

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【4】「アサヒカメラ」
朝日新聞出版/1926年/870円
カメラ・写真の専門誌。月刊。毎年4月号には、朝日新聞社が主催する写真界でもっとも権威ある賞、木村伊兵衛写真賞写真賞の受賞作品が掲載される。こちらは、2013年11月に発売された別冊「NUDE!」である。

 週刊誌が最近またおもしろくて、「週刊現代」【1】や「週刊ポスト」は毎号のように高齢者のセックス特集をやってるね。セックスは普遍的なテーマだし、現に高齢者は元気だから、いいところを突いた企画じゃないかな。批判もあるみたいだけど、それで売れるなら構わないと思う。

 ただ、週刊誌もマンガ誌も、この何年かのグラビアはAKB48に頼りすぎで、写真として面白くない。ときどき僕にもマンガ誌からAKBの誰々を撮ってくれって話が来てね。そりゃ依頼されればやるけど、撮り方が決まっていて、女の子のエロさや強さは引き出さずに、かわいく撮ることが求められる。そうすると大体、誰が撮っても写真が一緒になっちゃう。それがファンの望むイメージだから雑誌の売り上げにはつながったけど、最近はAKBが出ても売れなくなってきているそうなので、新しい方法を考えないとね。

 ただ、人気女優のグラビアを撮るときも、被写体に要求していいことが限られていて、その中でいかに美しく撮るかって話でね。しかもカメラがデジタルになり、嫌でも写真は美しく撮れる。僕も今、グラビアはデジタルでやるけど、フィルムの感覚で撮ってるので、あとでイジることはしないし、できない。女優側から「この傷を……」といった注文があれば、編集部に勝手に消してもらうけど、その結果、のっぺらぼうみたいな写真も多いでしょう。傷とかしわとかあったほうが僕は面白いと思うけど、撮られた女性はないほうがうれしいし、美しいイメージは読者も安心できるから、今のグラビアはそれで問題ないんだろうね。

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