「GUSH」
発行/海王社 発行ペース/月刊(毎月7日)
シリーズ累計100万部突破のヒット作『恋する暴君』を生み出したBLコミック誌。隔月刊行の「GUSHmaniaEX」シリーズでは、エロに重点を置いたラインナップをそろえる。
成年・BLコミックを中心に発行している海王社では、月刊BL誌「GUSH」を刊行しているほか、隔月刊行で「GUSHmania」(03年3月創刊)、「GUSHmaniaEX」(05年8月創刊)、「GUSHpeche」(09年5月創刊)というアンソロジーシリーズが発売されている。「GUSHmaniaEX」はウェブ限定と紙と2ラインで展開されており、このシリーズの作品ではエロ描写が必須なのだとか。「ドライ・オーガズム」【1】、「尻と下着」【2】、「体毛」【3】、「インランな誘惑」……など、特集タイトルはシンプルながら、かなり攻め攻めだ。
肛門科の医者(攻め)が、受けの後孔を狙っている……! 人体の知識も身につく1コマ。
【出典】「GUSHmaniaEX ドライ・オーガズム」収録『怒涛のイカせ体♥』より (c)千歳ぴよこ/海王社
「特集は毎回、読者さんのニーズとともに、"みんなこんなの読みたいんじゃない?"というような、こちらから流行テーマを発信することを心がけて考えています。タイトルはとにかく、インパクト重視ですね。これだけ各社のBLレーベルが乱立していて、書店ではスペースが限られている中で、いかにうちの本を手に取っていただくか、ということを第一に、強烈なタイトルを考えています。以前は"書店で買いにくいから、表紙やタイトルを過激にしないでほしい"という読者さんの声がありましたが、最近は購買ルートも変わってきてネット書店で買ってくださる方も多いようで、多少過激なものにしても皆さんためらいなく手に取っていただけているという印象があります」(「GUSH」編集長)
「GUSHmania」、「GUSHmaniaEX」シリーズでは、"おじさま"や擬人化など、ここ数年でブームになったジャンルをかなり先取りして特集にすることが少なくなく、先見の明があるシリーズといっても過言ではない。そんな編集部に寄せられる読者の声も、やはりエロのニーズが細分化していることが顕著に表れているようだ。
「たとえば"学生モノ"や"リーマンモノ"など、昔は大きな括りでのリクエストが多かったのですが、そういうものはすでに市場に溢れているからか、"私だけの萌え"を求めている声が増えた印象があります。皆さん、深いところまで入り込んでいっているなぁと感じますね」(同)