――『進撃の巨人』が苦手、という人が挙げる理由のひとつに、マンガの絵の粗さがある。確かに連載開始時から現在に到るまで、決して絵が上手とはいえない諫山 創先生の画ではあるが、それゆえに登場する“巨人”たちはいびつで奇妙な魅力を持っている。そこでここでは、本誌編集部が独断で「気になる巨人」を選んでみた。なお、すでに死んでいるものが大半ゆえ、今後の物語にはおそらく関わってこないであろう点、ご注意いただきたい。
【1】ラシュモア山を彷彿!
微笑みの大統領系巨人
(単行本2巻収録 第8話「咆哮」より)
壁に空いた穴からこちらをのぞく2体の巨人。右の巨人はどことなく、アメリカ・サウスダコタのラシュモア山に掘られた、かの有名な4人の大統領たちの彫像に似ている。彼が微笑んでいる理由は謎だが、案外人が良さそうな顔をしている。なお、手前の青年と頭の形が似ているが、鏡写しになっているわけではない。
【2】荒木飛呂彦リスペクト!?
ジョジョ立ち系巨人
(単行本5巻収録 第22話「長距離索敵陣形」より)
関節が奇妙にねじ曲がったポーズで追いかけてくる彼(?)の姿は、ライバル誌「週刊少年ジャンプ」の名作『ジョジョの奇妙な冒険』で見られるジョジョ立ちに似てはいまいか。ちなみにこの後も、ずっと四つん這いで追ってくる。通常種と奇行種がいる巨人の中で、これだけの動きを見せながらまさかの通常種である。