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第1特集
サイゾー的"識者"が読む『進撃の巨人』【2】

【田母神俊雄】「軍は税金の無駄」など言語道断! 調査兵団の活躍に憂国の情

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――航空幕僚長時代から、その歯に衣着せぬ言動で注目を集めた田母神俊雄氏。退官後もその舌鋒はますます鋭くなるばかりの同氏が、調査兵団が活躍する『進撃~』を読んだところ、日本の自衛隊について熱い思いがほとばしった!

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(写真/高橋宗正)

 どんなに使命感の強い兵士をかき集めても、そこにきちんと敬意が払われなければ、せっかくの軍も機能しません。作中に登場する『調査兵団』にしたって、彼らに「国民から尊敬されている」という、ある種のエリート意識が実感としてなければ、どぐされ的な気持ちになるのは当然のこと。それがただでさえ何者かもわからない、しかも圧倒的な戦力差のある巨人などという存在が相手となればなおさらです。

 だからこそ、ほとんどの国家では軍にそうした敬意を払い、ある程度の権限を与えて、有事に備えているわけです。一方、日本の自衛隊は、百年続いた平和のせいで「税金の無駄」などと揶揄されていた当初の調査兵団とも立場的にはそう変わらない。巨人という脅威の出現によって大損害を被ってからしか人々の意識が変わらないという作中の描写も、平和ボケした昨今の状況とよく似ています。

 もっとも、総理大臣の命令なしには動くことすらままならず、いざ動くとなってもあらかじめ決められた根拠規定(=ポジティブリスト)によってその行動を制限される軍なんてものは、世界中どこを探しても日本以外にはありません。そういう意味では、しっかり独立性が保たれている調査兵団のほうがまだマシかもしれませんね。

 では、そんな自衛隊が、もし巨人のような未知なる脅威と遭遇したら、どう対応するのか?

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