『市川中車 46歳の新参者』(講談社)よ!大和田!
22日に放送された俳優の堺雅人主演のTBS系連続ドラマ「半沢直樹」の最終話が42・2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)という驚異的な視聴率を記録したが、ドラマをいっそう盛り上げる原動力となったのが、堺演じる半沢の宿敵・大和田常務を演じた俳優・香川照之の好演だった。
「大和田常務は将来的に銀行の頭取を狙い、あらゆる策をめぐらす野心家。最終回では半沢の逆襲にあい、『倍返し』ならぬ『100倍返し』を食らって土下座させられるが、何かと腹黒い役回りが多い香川しか出せないようなにくたらしい表情など、かなりのハマり役となった」(TBS関係者)
父は歌舞伎役者の市川猿翁、母は女優の浜木綿子という役者としては“サラブレッド”の香川だが、東大文学部卒業後、Vシネマの人気シリーズ「静かなるドン」の主演などを経て、今や映画やドラマに引っ張りだこ。幼少のころに両親が離婚し、母親に育てられたため、父との深い確執が伝えられていたが、11年に父親と電撃和解。父の屋号・澤瀉屋を名乗り、市川中車を襲名。翌年6月に市川團子を襲名した長男・政明とともに歌舞伎デビューし公演のチケットが完売するなど、大きな話題となったが、今や澤瀉屋内ではすっかり孤立し、大きな不安を抱えてしまっているというのだ。
「猿翁は度重なる病気ですっかりやせ細ってしまったが、香川が何かあるたびに猿翁を公の場に担ぎ出すので、一門内では『見せ物にするな!』と怒りの声があがっている。おまけに、しばらくは歌舞伎俳優に専念するかと思いきや、相変わらずドラマの収録が忙しくて、ろくに稽古する時間もなく、一門内から覚めた目で見られている。そんな空気を香川も察したのか、将来的に長男の歌舞伎界での地位を安泰にするため、“後援者”になってもらおうと画策し、高麗屋の松本幸四郎にすり寄り、10月の幸四郎が座頭をつとめる国立劇場の公演に長男をねじ込んだ。今月行われた舞台の会見には、出演もしないのに香川が来場。幸四郎に促されてあいさつしていた。息子の市川染五郎ともども、集客に苦戦する幸四郎だけに、集客力のある香川親子とのタッグは願ったり叶ったりだったのではないだろうか」(演劇関係者)
高麗屋にすり寄ったことで、さらに一門内からの批判が高まりそうだが、香川は長男のために大和田常務顔負けの計算高さを発揮しているようだ。