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お騒がせ男の”最初で最後の懺悔録”──高須基仁 の「全摘」 No.17

維新でトップ当選を果たしたアントニオ猪木は、 暴力も金も超越したところにいる突然変異だ!

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──年齢不詳、職業不明、痛風持ち……老獪タカスが、自らの五臓六腑をすする気合で過激に告白&提言

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いつもホテルオークラの「バー ハイランダー」にいる猪木さん。政界は、永久電池よりも嘘っぽいところだ。国会を手玉に取ってほしい。

 7月に行われた参院選で、日本維新の会から立候補したアントニオ猪木が当選、18年ぶりの国政復帰を果たした。この件で、私は次の2人を重ねて考えた。

 ひとりは、前田日明。2010年の参院選で民主党から出馬予定だったが、当時の幹事長・小沢一郎氏が「前田なにがし」と記者会見で発言したことにブチキレて辞めた。その後、国民新党から誘われたが断った。今となっては国民新党は空中分解し、小沢も終わっている。前田は谷亮子状態にならずに済んだ。結果論だが的確な判断だった。

 もうひとりは、佐竹雅昭。今回の参院選で自民党から全国比例区で出馬した。独立独歩であるべき元格闘家としてあるまじき「寄らば大樹の陰」である。結局、自民圧勝の中、落選した。“見誤る”とはこのことだ。

 一方、猪木は35万票を得て維新の中でトップ当選。比例当選者全体でも8番目の得票数で当選した。

 猪木は、空気を読む天才である。初当選は89年、スポーツ平和党を結成し、約100万票を獲得した。90年に起きた湾岸戦争の際にはイラクでプロレス大会を開き、日本人人質解放に一役買った。北朝鮮へも何度も訪問している。一騎当千の考え方を持っている。本来、石原慎太郎と合うわけがない。矛盾しているが、それでも維新から出るという異常性。それはイデオロギーや一貫性といったものから逸脱したところに猪木がいるということである。

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