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第1特集
ファッション商社の苦しい実情【2】

5大総合商社の企業傾向とライセンシーブランド一覧

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財閥パワーで最大規模のTHE総合商社

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(絵/藤本康生)

■三菱商事くん
“ユニクロ・アースなど実用品をおしゃれに見せる技が光る”

■企業プロフィール
三菱グループ御三家のひとつ。資本金2044億円。国内および海外約90カ国に、200超の拠点と500社を超える連結対象会社をもつ最大の総合商社。新産業金融事業、エネルギー事業、金属、機械、化学品、生活産業など幅広い産業を事業領域とする。

■ピックアップ素材
[「ディア」シリーズ]
同社が開発したオリジナル素材。防水・透湿・超撥水機能加工に優れている。中国生産のため、値ごろ感あり。スポーツカジュアルなどに向けて目下、提案中。新ビジネスの中核に。

[ユニクロ]
生産を受注するほか、今夏、ユニクロと共同出資会社を設立し、インドネシアに1号店を出店予定。タイにも合弁会社を設立、現在6店舗を出店中。ユニクロとは10年に及ぶ取引がある。目下、関係も良好のご様子。

[earth music&ecology]
“relax”をテーマに、スタンダードなトラッドアイテムに流行とナチュラル感を取り入れたハイカジュアルブランド。生産と工場管理を担当する。CMに宮﨑あおいを起用し話題に。しかし、このところは、若干数字が落ちてきているようだ……。

■製造からブランドライセンスまでなんでもヤるスタイル
同社繊維本部からアパレルOEMビジネスを取りだし、一元的に実行するのが三菱商事ファッション(MCF)。MCファッション、MCニット、MCテキスタイルの3社を統合し、9年10月設立。百貨店や専門店アパレル、量販店、SPAなど幅広く商品を提供中。独自素材開発にも積極的で、複数ブランドと素材手配・縫製の両面で取り組むビジネスモデルに勝機あり。今期の最優先課題は、上海の子会社の内販拡大。

一点豪華主義でじっくり展開

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(絵/藤本康生)

■住友商事くん
“マーク・ジェイコブスにバーニーズなどハイファッション志向”

■企業プロフィール
住友グループの総合商社。資本金2193億円。売上高8兆2730億円。国内24拠点、海外65カ国116拠点。数ある総合商社の中でもリスクマネージメントに長け、多くの分野で高い収益を確保している。金属・輸送機などの取引に実績。鋼管、鋼材にも強い。海外資源開発やケーブルテレビ事業、テレビ通販なども手がける。


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■ピックアップ素材
[フェイラー]
住商ブランドマネジメントがブランド運営する、ドイツ・シュニール織の名門ブランド。単なる織物の域を超えた生活の中の芸術品を提案中。百貨店に販路をもつ、タオルやバッグに定評。女性ファン多し。


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[マーク・ジェイコブス]
ニューヨーク生まれのハイファッションブランドで、世界中のファッショニスタが愛用。住友商事が、同ブランドの合弁会社を設立し、ライセンスビジネスを展開。


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[ナラ カミーチェ]
シャツ・ブラウスのオンリーショップとして高い認知度を誇る、イタリア発の高級ブランド。前オーナーから事業を継承し、09年6月にはECサイトをオープン。住友商事が日本のブランド・マネジメントを担当する。


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[バーニーズ・ニューヨーク]
米国の高級百貨店チェーン。ニューヨーク・マンハッタンを始め、ビバリーヒルズ、シカゴなどに大型店舗をもつ。高級で洗練されたファッションを提案中。日本では、住友商事が共同出資外車を作り、事業経営をしている。


■収益率高く堅実に稼ぐブランド戦略で勝負!?
繊維事業の13年3月期の業績は売上高926億円、連結売上総利益205億円。ライフスタイル・リテイル事業本部が中心となり、繊維事業を行う。フェイラーやナラカミーチェなどのブランドを扱う住商ブランドマネジメントのほか、調達機能を担うスミテックス・インターナショナル、テレビ通販事業のジュピターショップチャンネルなど、幅広い事業会社をラインナップ。各社とも収益率が高く、業績は堅調に推移中。今期は、昨年営業を開始したスミテックス・ベトナム、スミテックス・チャイナを主とし、中国とベトナムへの内販事業に注力中。欧米向けOEM事業の拡大も視野に入れ、増収増益を目指している。

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