──初めて触れたラップがリップスライムの「楽園ベイベー」だったという3人組。マッチョなヒップホップではなく、文化系ラップなるものがあるならば、その最新型こそ彼らの音楽かも?
(写真/磯部昭子 A/M)
THE OTOGIBANASHI’Sという10代のラップ・グループが話題となったのは2012年の夏前。彼らが自主制作してYouTubeにアップしたミュージック・ビデオ『Pool』は、ドラムのリズムを大胆に排した透明度の高いトラックと、どこかファンタジックで、しかし人を食ったような静かな語り口との組み合わせがあまりにフレッシュかつポップで、ヒップホップ・フィールドのみならず、その“外側”の層へも拡がっていった。
「高校入って、同じ学年にラップ聴いてるヤツがいるって知って、それがin-dでした。ラップやるならグループだと思ってたんで、一緒にやろうよって誘ってたんですけどダメで」(bim)
「断るのが苦手で、はぐらかすために『同じクラスになったらいいよ』って言ったら、高2でたまたま一緒になって」(in-d)