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インタビュー
映画『三姉妹』が映し出す現代中国の現実

【王兵】中国資本が入ったらなにも言えない……格差問題と戦い続けるドキュメンタリー監督

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──中国の高地における貧困問題にスポットを当てたドキュメンタリー『三姉妹』が公開される。ある姉妹を通して映し出された中国の社会問題と、表現規制とは?

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(写真/オノツトム A/M)

 現代社会の光と闇が色濃く交差する中国。ドラスティックな発展を遂げる超大国の中で、置き去りにされた現実を記録し続ける男がいる。

 異才・王兵。先鋭的な映像表現で名をはせるドキュメンタリー映画監督だ。

 王監督は、これまで多くの作品を発表してきた。なかでも、衰退していく工業地帯で生きる人々の姿を記録した9時間超えの大作『鉄西区』や、“右派分子”として迫害され続けた老女の語りを淡々と収めた『鳳鳴─中国の記憶』は、国際的にも高い評価を受けている。そして、そんな王監督の新作『三姉妹~雲南の子』が、日本でも公開される。中国・雲南省の山間部で生活する三人の姉妹を記録した作品だ。

「孫世祥という小説家のお墓を訪ねたとき、帰り道に三姉妹の住む村を通りました。そこで、両親不在の中、学校にも行けず、10歳の長女が家畜や畑仕事をしながら生計を立てる彼女たちの“貧困”を目の当たりにした。どうにかこれを記録しなければならない。そんな想いが映画を撮るきっかけになったんです」

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