――ここでは経済誌・ビジネス各誌で、盛んに持ち上げられている「竹中平蔵」という男を取り上げてみよう。「竹中平蔵」とは、果たしていったいどんな男なのか? その本質に迫っていきたい。
佐高信氏の著書『竹中平蔵こそ証人喚問を』
なんとも刺激的なタイトルである『竹中平蔵こそ証人喚問を』(七つ森書館)という書籍を出している佐高信氏に“竹中の犯した罪”について訊いた──。
結論から言えば、竹中平蔵の罪は「政治と経済」を同様のものとして扱ってしまったということ。経済では競争が是とされ、黒字か赤字かだけで物事を判断する。一方、政治はそうではなく、弱者の立場で政策を進めるべきでしょう。しかし竹中平蔵と彼を重用した小泉純一郎の2人は、政治と経済の区別がついていない。00年代の前半、政治と経済の暴走の尖兵となったのが、竹中平蔵です。私が田原総一朗さんとの対談の中で聞いた話なんですが「郵政民営化なんて本当は自分にとってどうでもよかった」と竹中は放言していたらしい。このエピソードは、竹中の無責任さをよく表しています。