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第1特集
電子書籍を読んで自己啓発されてみた

会話術やセックス指南などの"モテ男指南本"ばかり!? 電子限定書籍で自己啓発

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――iPadをはじめ、AmazonのKindleや楽天のkoboなどのデバイスの普及によってますます盛り上がる電子書籍業界。制作の手軽さもあってか、中には、「App Store限定」など、電子書籍でしか手に入らないものも続々と登場している。そこで今回は、電子版限定書籍の中から、売れ筋本の中身を探ってみた──。

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『電子書籍のつくり方・売り方』(日本実業出版社)

 2011年に約630億円の市場規模となり、ICT総研による予測では、16年には1840億円規模にまで成長するだろうといわれている電子書籍市場。つい先日マイクロソフトから発表された「Surface RT」をはじめ、タブレットやスマートフォンで電子書籍を読む姿も、今ではすっかり自然な光景となっている。特に、一昔前までなら日経新聞片手に移動していたビジネスマンたちは、”デキる男は電子書籍”と言わんばかりにそれぞれのデバイスを取り出してくる。そこで、30歳を過ぎてお金も地位も、彼女もいない筆者もデキる男になるべく、一念発起。電子書籍で販売されている売れ筋の本を片っ端から読むことにした。調べてみると、App Store限定でしか購入できないものの売れ筋は、『誰からも好かれる人の話し方』だとか『彼女ができる方法』といった、自己啓発本と恋愛指南書ばかり。これは、金も女も持っていない僕にはぴったりじゃないか! ということで、早速購読開始。

 まず初めに購入したのは、大学卒業後は無職、その後務めた会社もすべて3カ月~1年で辞めてしまった“凡人”だけど、今は社会保険労務士事務所の代表を務めているという著者による『“できる”と思わせる為のコツ 凡人からの逆転』【1】。実力のない人でも、周りに“できる”と思わせる方法を教えてくれるらしい。しかし、そこで紹介されている手法は「時間を守る」と「朝早く出社する」くらい……。あとは、ずいぶんな努力と才能が必要になりそうなノウハウがズラリと並ぶ。そもそも著者本人が「今でこそ『60時間の残業なんて残業をしたうちに入らない』と思ってますが」というほどのハードワーカーで、最近は咳が止まらず、慢性的な腰痛・肩こりに悩まされるようになっている……なんてことを、さらりと白状している。やっぱりデキる男は、ハードワークが信条なんじゃないか! さらに著者は、「1科目100点があれば他の科目は20点でもイイ!」と、独学でさらっと社会保険労務士の資格を取得するという、凡人離れした人ならではの主張を展開。そもそも100点を取れる分野がない凡人に、もう少し的確なアドバイスくれないですかね……。

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