――1999年の創刊以来、芸能界から政財界、ヤクザにIT業界まで、各業界のウラ側を見てきた「サイゾー」。巷間騒がれる小誌の魅力をもっと多くの人に知ってもらいたい! そんな思いから、「サイゾー」を愛読している物好きな(失敬!)有名人からおなじみの識者の方々に、「サイゾー」でしか読めないオススメ記事を選んでもらう『あの有名人&識者が選ぶサイゾーレコメンド!』企画。その番外編として、今回は兄弟サイト「メンズサイゾー」の編集長が、「サイゾーpremium」でのオススメ記事を選んでみました! 「エロ賢いがカッコイイ」と標榜する「メンズサイゾー」編集長が目をつけた記事とは……
【「可愛いとか旬な“だけ”のコに興味はない」立ち位置が面白いオンナのコたち】
(写真/三浦太輔 go relax E more)
『サイゾーpremium』読者の皆様、いつもご利用いただきありがとうございます。兄弟サイト、というものの“異母”くらい違いのある「メンズサイゾー」編集部(以下、メンズ)から出張してまいりました。現在『サイゾーpremium』でプッシュしております「無料購読キャンペーン」実施にあたり、メンズ的な切り口でオススメを紹介しろ! とのことなのですが、「エロ賢いがカッコイイ」を標榜する「メンズサイゾー」よりもエロい記事を探すのは困難で、さらに言えば、そのジャンルで負けを認めるわけにもいかない(笑)、ということで、【オンナのコ】縛りで気になった記事を紹介させていただきます。しかし、普通に「可愛い」とか「旬」な“だけ”のオンナのコにそれほど興味がないもので、ここはひとつ【面白い立ち位置にいるオンナのコ】でいこうかと思います。
◎『アキバのキティちゃんになりたい女]夢眠ねむ──見せパンで、ドキドキさせたいんです。』
(2011年11月号「連載」より)
まず一人目は、人気連載「セクシー女子に学ぶ下着と水着の考証学」の夢眠ねむちゃん。オタク系に絶大な信頼を得ているライブ&イベントスペース「ディアステージ」を拠点に活動しているアイドルユニット『でんぱ組.inc」のメンバーである彼女。オタクウケのする童顔と二次元から飛び出したような抜群のスタイルで(身長は170cm!)大人気のコなのです。この手の(と、ひと括りにするのは失礼ながら)アングラ系もしくは地下アイドルと呼ばれるオンナのコたちの幾人かに取材させてもらったことがありますが、彼女たちに総じて言えることは、「お山の大将」的に祭り上げられ、自縄自縛なのか活動範囲が狭くなってしまうってこと。その点、ねむちゃんが素晴らしいのは、本人が多摩美術大学出身ということもあり、漫画家・吾妻ひでおのベスト選集『ポスト非リア充時代のための吾妻ひでお』(河出書房新社)の表紙モデルや、杉浦茂の個展に参加したり、アート寄りの活動も精力的に行っていることです。さらに、「さよならポニーテール」のPV監督までこなす多才ぶりまで発揮! いまやアキバ系のポップアイコンに止まらないタレントとして大注目も存在となっているのです。実はこのコ、1年ほど前にメンズでも取材オファーを出していたんですが、あれよあれよと忙しくなったもんで、いわゆるタイミングを逃しちゃったというヤツです。だからこそ、『サイゾーpremium』で取り上げられていることが悔しい! とにかく悔しいのです。彼女いわく「緊張しちゃいます」というどこか初々しいグラビアや、なんだか熱く「スク水」について語っている記事は必見なのです!!
◎『【中村静香】名前の由来は「しずかちゃん」なんです。』
(2012年12月号「連載」より)
二人目は、グリコ乳業「ドロリッチ」のCMでも話題のグラビアアイドル・中村静香ちゃん。本誌「マンガ特集」企画に併せドラミちゃん&ドラえもんに挑戦したグラビアに登場です。とはいっても、着ぐるみとかではなく、黄色いビキニにネコ耳&青いビキニなんですがね。本人も驚くくらいすっごい遠いコスプレ(笑)。あっ、もちろん首にはちょっと大きめの鈴がついております。この鈴が効いてるんですよね。見ようによっては彼女のMっぽさを演出していたり、読者からすれば、従属させたいというS心を掘り起こしたり(笑)。中村静香ちゃん=巨乳グラドルというイメージの人がほとんどだと思いますが、実は知る人ぞ知る美脚の持ち主だということも嬉しい誤算でした。失礼ながらデビュー当時は、「乙葉」っぽいコがおる!くらいしか認識してなかったんですが、『勇者ヨシヒコと魔王の城』(テレビ東京)のゲスト出演でやられました。卑怯なくらい可愛い♪ グラビアアイドル・篠崎愛ちゃんとかもそうなんですが、胸があることで芸能界で居場所を作れたものの、いずれそれが邪魔になる時が来る、そんな気がするコなんですよね。ただの妄想ですがね。胸以外で評価されるチャンスがもっとあると面白いのになぁ。
◎『グラビアギャラリー』&『サイゾー選出17人のマルサな女たち』
最後にオススメするのは、そのものズバリ「グラビア」。やはりサイゾーといえば「一風変わったグラビア」のイメージが鮮烈なんですよ。他誌では見れない“普通に可愛く”撮ることを初っ端から放棄している(ように見える)ところが、逆に潔い、と思うんです。イメージ的には太田出版さんの「クイック・ジャパン」とか今はなき「コンティニュー」とか、最近だと「ケトル」に近いと思うんですが、サイゾーの場合は、やり過ぎている時があるんですよね(笑)。「グラビアギャラリー」には12月17日現在94名掲載されていますが、火のついた本を手にアンニュイな表情の若手グラドル・今野杏南とか、鏡面が歪みに歪んで誰だかわからない状態のきゃりーぱみゅぱみゅとか、かと思えば、しっとり竹林に佇む映画『キック・アス』で世のボンクラたちのハートを鷲掴みにした女優・女優 クロエ・グレース・モレッツとか。表紙巻頭周りのグラビアで言えば、ハンガーにかけられた数着の水着の横にべニア板でバスト・ウエスト・ヒップ部分を隠したマネキン状態の女優・吉高由里子とか、なんだか書いていて伝わってるのか不安になるくらいバリエーション豊かだと思うんです。これらのグラビアの最大の功労者は、カメラマン・ヘアメイク・スタイリストさんなんでしょうが、その化学反応を誘発させた編集の手腕も評価してもよいかと。キャスティングも含め、「普通じゃない」=ビジネスラインからズレたところにある被写体の女のコたちが本来持つ魅力と、そこから一歩も二歩の先に進もうとするスタッフの気概が好き。時にやり過ぎて暴走するところも含めて(笑)。