──ハリウッド配給を蹴ってまで挑んだ“ヨーロピアンホラー”が問いかけるものとは?
(写真/K-D)
理不尽な暴力と精神の深淵に切り込んだ映画『マーターズ』(08年)で世界を震撼させたパスカル・ロジェ。今度は、子どもたちが次々と行方不明になる閉鎖的な町を舞台にした『トールマン』で得体の知れない恐怖を描き、「本当の幸福と正義とは?」という倫理観で我々を揺さぶる。
「僕は作中で多くの問いを投げかけていて、その答えをひとつも言っていない。でも、見る側がその問いかけに気づく前に『これが答えだ!』って言っちゃうのが、今のハリウッドなんだよねぇ……」