──NHN Japanがここ最近どういったサービスを展開してきた会社なのかは、前稿までで触れてきた通りだ。それでは、同社のブレイクの要因は一体どこにあったのか?ブロガー、情報環境研究者、そしてウェブエンジニアが、それぞれの目線でこの成功を分析する。
■ブロガー・いしたにまさき
屈辱の撤退から4年、ライブドア買収にNHNの本気を見た!
いしたに・まさき
1971年生まれ。ライター&ブロガー。ブログ「みたいもん!」〈http://mitaimon.cocolog-nifty.com/〉運営。『ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である』(技術評論社)ほか、著書多数。最新刊に『あたらしい書斎』(インプレスジャパン)。
NHN Japanは、もともとは「NAVER」が看板の検索の会社です。なぜ日本に進出してきたかというと、韓国ではすでに圧倒的ナンバーワンで、なかなか伸び代がないんですね。そうなると、どんどん新しいサービスを立ち上げるか、国外に出るしかない。しかしアメリカで勝負するのはやはり厳しいし、中国にもバイドゥなどがいます。そう考えた時、日本はマーケットのサイズや、グーグルが1位を取っている市場ではないといった複合的な理由で、進出するに足ると判断したのでしょう。しかしもちろん、いきなり大きなシェアを占められるはずはありません。だからほかのサービスも踏まえていろいろな場所でパイを獲りに行って、その結果、検索のほうも使ってもらえるようにしようという展開のほうが可能性が高い。