サイゾーpremium  > 連載  > 宇野常寛の批評のブルーオーシャン  > 【連載】「宇野常寛の批評のブルーオーシャン」第27回
連載
宇野常寛の批評のブルーオーシャン 第27回

第4回AKB48選抜総選挙を考える

+お気に入りに追加

──既得権益がはびこり、レッドオーシャンが広がる批評界よ、さようなら!ジェノサイズの後にひらける、新世界がここにある!

1208_uno_akb.jpg
『AKB総選挙! 水着サプライズ発表2012』

 6月6日、AKB48の第4回総選挙(の開票イベント)が行われた。今回は初めて全国フジテレビ系列でこの開票イベントの中継が行われたため、過去最大の反響を呼んだ。今回の総選挙のポイントは3つある。第一に、「不動のセンター」前田敦子の卒業決定による不出馬がもたらした影響だ。今回1位に輝いた大島優子は、過去3回の選挙で前田と熾烈なトップ争いを続けてきたが、ライバルの不出馬は優子ファン(もしくはアンチ前田ファン)の投票動機を大きく減退させた。その結果、大島は1位の座こそ「順当に」獲得したものの、その得票数は前回から約3万票減らし、約10万票に留まった。大島は開票イベントにおいてトップ当選が発表された折のスピーチで、前田との強い絆をアピールしてファンの「感動」を誘ったが、これは同時にこれまでの大島が「前田敦子」という太陽があって初めて、その反射で輝く月のような存在であったことを自ら吐露してしまった、という見方も可能だろう。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2025年5月号

新・ニッポンの論点

新・ニッポンの論点

NEWS SOURCE

インタビュー

連載

    • 【マルサの女】名取くるみ
    • 【笹 公人×江森康之】念力事報
    • 【ドクター苫米地】僕たちは洗脳されてるんですか?
    • 【丸屋九兵衛】バンギン・ホモ・サピエンス
    • 【井川意高】天上夜想曲
    • 【神保哲生×宮台真司】マル激 TALK ON DEMAND
    • 【萱野稔人】超・人間学
    • 【韮原祐介】匠たちの育成哲学
    • 【辛酸なめ子】佳子様偏愛採取録
    • 【AmamiyaMaako】スタジオはいります
    • 【Lee Seou】八面玲瓏として輝く物言う花
    • 【町山智浩】映画でわかるアメリカがわかる
    • 【雪村花鈴&山田かな】CYZOデジタル写真集シリーズ
    • 【花くまゆうさく】カストリ漫報
サイゾーパブリシティ