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第1特集
文化人・財界人が語る孫正義の功罪【6】

元日本原子力産業協会参事・北村俊郎が語る孫正義──自然エネルギー礼賛の陰に見え隠れする不安

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元日本原子力産業協会参事
北村俊郎(きたむら・としろう)
1944年生まれ。慶應大学卒業後、日本原子力発電株式会社に入社。長年、原発の安全管理や人材育成に携わるが、福島第一原発事故で避難所生活を体験。原発推進から転向し、著書『原発推進者の無念』(平凡社新書)を著す。

[ソフトバンクと孫正義の評価]
【○】エネルギーのあり方を変えようという志は立派。新しい時代を先取りしようとしているのだろう。
【×】果たして自然エネルギーはコストに見合うものなのか。国民に過剰な負担を強いることのないよう、慎重を期してほしい。

■原発推進者として原子力発電に長年携わり、その裏も表も知った専門家だからこそわかる、孫正義の”反原発”の危うさとは?

 孫さんは、3・11以降、原子力発電から太陽光などの自然エネルギーへの転換を目指すとして、私費10億円を投じて「自然エネルギー財団」を設立。さらに、メガソーラー(大規模太陽光発電所)構想を発表し、2万キロワット規模の発電所を全国10カ所に作るとして、全国の自治体に協力を呼びかけました。しかし、太陽光や風力というのは供給が不安定なものだし、そもそも日本は自然エネルギーに恵まれている国ではありません。

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