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第1特集
"日本史改革"を叫ぶアツき漢たち【3】

現役高校教師・河合敦氏が語る歴史教育──「歴史の変化」は入試を変えるか?

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──昨今の歴史学説の変化は、大学入試にどのような影響を与えているのか?最新のセンター試験問題を、歴史研究家にして現役高校教師でもある河合敦氏が徹底レビュー!!

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図Aは、11年度のセンター試験「日本史A」の問題より。「センター試験にゴジラが登場!」と話題になった。図Bは、08年度のセンター試験「日本史B」の問題より。歴史の知識のみならず、古文の知識も要求される。

大学入試センター試験に関していうと、特に原始・古代の分野で顕著ですが、研究や技術の進展によって定説が変わったり、揺らいだりしている部分については出題を避ける傾向が強いですね。実際、ここ2~3年は特に原始に関する設問はほとんどなく、センター試験の受験テクニックとしては「旧石器時代はほぼスルーでいいよ」と教えています。

 反対に、近年のセンター試験は近現代史重視で、従来はせいぜい70年代のオイルショック止まりだったのが、ついに11年度の「日本史A」では、大正から平成にかけての家庭における情報受容の状況に関する問題として「1990年代にはパソコンが急激に普及し、家庭における通信や情報収集にも用いられるようになった」という一文まで登場しました。高校時代、授業時間が足りずに昭和以降を教えてもらえないのが普通だった僕ら世代からすると、図Aのように、『ゴジラ』や『鉄腕アトム』のような近年の娯楽が立派な歴史の問題として出題されるというのにはやや違和感がありますが、これは学界からの要請ではなく、学習指導要領で近現代重視の方針を打ち出した文部科学省の意向だと思います。その背景には、「縄文時代なんかより、現代に近い時代の歴史のほうが実生活や将来に生かしやすいだろう、今がどう形成されたかがわかるだろう」という国の認識があるわけです。

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