サイゾーpremium  > 特集  > 革命家・外山恒一×元航空幕僚長・田母神俊...

──3・11から1年がたとうとしているニッポン。原発問題の落としどころが見えないのみならず、あらゆる難題が山積し、どん詰まり感が漂うのは周知の通りだ。そんな状況を、ナショナリズムによって打ち破ろうともくろむのが、この2人の男たちである!

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(写真/梅川良満)

「日本は侵略国家ではない」と主張する懸賞論文が政府の歴史認識とは異なると問題視され、航空幕僚長の職を追われた保守派の論客・田母神俊雄氏。一方、2007年の東京都知事選挙に立候補し、「こんな国は滅ぼすしかない!」と過激な政見放送で話題となった活動家・外山恒一氏。現代で革命的なナショナリズムを唱える2人の憂国の士が、初めて顔を合わせた。原発問題、不況、教育問題……3・11以後、閉塞感が増すニッポンを打破するために、今すべきことは何か? そして、両者は何を企てているのか? かみ合っていないようでいてガッチリかみ合っている議論から見えてきたものとは──。

放射線問題は日本弱体化のために利用されてる!?

田母神 3・11の時に思ったのは、日本では緊急事態が想定されてないということ。誰が何をやるか決めるだけで対応が1週間以上遅れて、死ななくていい人が死んでしまう。自衛隊では、攻撃を受けて指揮所などが破壊されると、2段階で復旧します。まずは「応急復旧」。次に本格的に直す「本格復旧」。本格復旧は、応急復旧をしながら考える。そうしないと、議論している間に、また敵にやられる。原発事故で政府は、被災地の人たちがすぐに仕事を得て生活できるよう応急復旧しなければならないのに、エコタウンとかより安全な街とか本格復旧ばかり議論してるから、人が逃げちゃった。230万人いた福島県の人口は、今200万人を切ってます。そこへ中国の会社が復興事業に参入しようと入ってきている。そのうち中国人の街になって合法的に乗っ取られるかもしれない。そういうことも日本政府は国を守るという観点で考えなきゃ。

外山 しかし、人が逃げたのは主に放射能の問題でしょう。危険か安全か専門家でも意見が分かれてるし、不安になるのも当然です。

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