『ジェノサイド』(角川書店)。
1月23日、第9回本屋大賞の一次投票を通過した10作品が発表された。不況にあえぐ出版界で"直木賞よりも本が売れる"と、救世主的な存在として、今では各社が直木賞以上に力を入れる同賞。
だが、今年のノミネート作を見ると、文芸出版に携わるものならだれでも不思議に思う事態が起こっているようだ。
「有川浩の作品が入ってないんですよ。彼女は、今や宮部みゆきを凌ぐほど、本が売れる人気作家。本屋大賞でも、過去に4作がノミネートしています。11年は、3月に角川書店から『県庁おもてなし課』を発売、2カ月で18万部越えと売れ行きもよかったのですが……」(都内の書店員)
有川というと、一部の編集者から"女帝"と囁かれている存在。「とにかく気性がはげしくて、メールに即レスできない編集はNGというほど。数年たつと、みんなぼろぼろになってしまう」(文芸編集者)という。