──苦境にあえぐテレビ業界で、各社新しいビジネスを模索している。その中で番組企画で小銭を稼ごうとするものがあるようだ。パブ番組と呼ばれるこれらの内情とは?
『ちょい足しクッキング』(祥伝社)。
生協の生産工場を見学する『シルシルミシル』やコンビニのスイーツの新しい食べ方を、ランキング形式で紹介する『お願い!ランキング』(共にテレビ朝日)など、食品メーカーや小売店の内部をバラエティ的な切り口で構成する番組が増えている。これらの番組は、企業から商品宣伝費をもらって、その企業や商品を中心にした企画を制作しているものもあるのだとか。業界に詳しい関係者は「スポットCMが売れなくなったので、小銭を集めるための苦肉の策」と語るが、その実態はどのようなものなのか。某大手小売店の社員に聞いた。
「多くの場合は、テレビ局から企画オファーがくるようです。必ずしも全部の放送回で宣伝費が発生するわけではないですが、1企画2000万円という話を聞いたことがあります」
一方、業界に詳しい関係者は「金額は、企業によってまちまち。例えばトヨタのようにスポットCMを大量に入れている企業なら、1企画数十万程度じゃないでしょうか?」とも語る。