──国家とは、権力とは、そして暴力とはなんなのか……気鋭の哲学者・萱野稔人が、知的実践の手法を用いて、世の中の出来事を解説する──。
第16回テーマ「ヤクザから考える国家の概念」
[今月の副読本] 『リヴァイアサン』 トマス・ホッブズ著/岩波文庫(54年)/945円
近代政治思想を築き上げたイギリスの哲学者による古典。人間の自然状態を戦争状態にあるとし、その人間の分析から国家の性質や構造を論じていく。同書のタイトルは旧約聖書に登場する海獣から取られた。