―技術/思想の双方の面で、コンピュータ文化を切り開いたといえるのが、この6人である。
インタラクティヴなコンピュータ像
【重要人物1】
■ダグラス・エンゲルバート
人間の機能を拡張するものとしてコンピュータを捉えたダグラスは、権威の象徴である巨大計算機ではなく、個人のためのコンピュータの可能性をいち早く見抜き、インタラクティヴで新しいコンピュータ像を最初に具体化した人物。マウスもワープロもGUIも彼が発明したといっていいし、今日のコンピュータ環境は彼の研究の大衆化だ。彼の研究所は、インターネットの原型ARPANETの最初期の拠点のひとつ。
2つの事柄を結びつける!
【重要人物2】
■テッド・ネルソン
ウェブページ構成の基本となる文書構造ことHTMLは「ハイパーテキスト・マークアップ・ランゲージ」の略だが、これを60年代に発表したのがテッド。ヴァネヴァー・ブッシュが提唱した情報検索システム「メメックス」の「2つの事柄を結びつける」という発想に影響を受けて開発した。リンクをたどってテキストを次々と参照する現在のインターネットに多大な影響を与えている。テッドは未完のザナドゥ計画を継続中。