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 子どものネット利用が当然になった今、学校側は情報教育に力を入れているが、号令ばかりで追い付いていないのが現状だ。子どもたちを取り巻くIT事情は今どうなっているのか? そして、今後あるべきIT教育とはどんなものだろうか。

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『神待ち少女』(双葉社)。

 幼少の頃からPCやインターネットが普及している環境で育った世代を「デジタルネイティブ」と呼ぶ。この語の定義には諸説あるが、Windows95発売年の1995年が日本のネット元年であることから、その頃物心がついた92年以降生まれの子どもたちはもれなくここに包摂されるだろう。彼らにとってネットがどれほど身近な存在なのかは総務省の発表に詳しい。「平成23年版情報通信白書」によれば、10年末時点でのインターネットの利用状況は、6~12歳で65・5%、13~19歳で95・6%。また、「平成22年通信利用動向調査」によれば、10年末時点での携帯電話の利用率は、6~12歳で26%、13~19歳で81・6%と、中学生以上でケータイ&ネットは大多数に利用されている。その背景としては、ネットやIT機器が社会的インフラとして定着したことに加え、00年代中盤から台頭した「モバゲー」「GREE」「魔法のiらんど」「前略プロフィール」など、多様なコミュニティサイトが若者に支持されたことも挙げられるだろう。しかし、各種ネットサービスが普及する中で表面化した弊害により、我々は「ネットと子どもの適度な距離感の考察」が社会的課題だと強く認識させられた。00年代は、ネットサービスがもたらした闇に10代が巻き込まれる事件が多発したのである。

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